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骨隆起の原因・症状・治療法・注意点

口の中の歯ぐきや舌の下に、コブのような硬い出っ張りがあるかもと感じたことはありませんか?

あごの骨が一部だけ盛り上がった「骨隆起(こつりゅうき)」と呼ばれているものかもしれません。

骨隆起は多くの場合、良性で心配のいらないものですが、入れ歯やマウスピースが当たると痛みや炎症を起こすことがあります。
今回から骨隆起についてシリーズ化してい詳しくお伝えしたいと思います。シリーズ1では、骨隆起の原因・症状・治療法・注意点について、詳しく解説していきます。

骨隆起とは?(骨隆起の基本知識)

骨隆起とは、顎の骨(あごの骨)が局所的に過剰発達した状態を指します。
皮膚や粘膜の下に硬いコブができたように見え、触ると骨のように硬く、押しても動きません。

医学的には「骨の過形成」と呼ばれ、腫瘍やがんとは異なる良性の変化です。
そのため、通常は放置しても問題ない場合がほとんどです。

骨隆起の種類(できる場所による分類)

骨隆起はできる位置によっていくつかのタイプに分かれます。
それぞれの特徴を確認してみましょう。

正中口蓋隆起(せいちゅうこうがいりゅうき)

上あごの真ん中あたり、舌で触ると硬い出っ張りを感じるタイプです。
女性に多く見られ、左右対称で滑らかな形をしています。

上顎の内側 真ん中あたりにできる

● 下顎舌側隆起(かがくぜっそくりゅうき)

下の前歯の裏側、舌の付け根付近にできるタイプです。男性に多く見られ、左右対称に発達していることが多いです。

下顎の内側 歯列に沿ってできる

● 歯槽隆起(しそうりゅうき)

歯が抜けた後、その部分の骨が厚く盛り上がってしまうことがあります。
入れ歯の作成時に邪魔になることがあるため、注意が必要です。

外側の歯茎にそってできる

骨隆起の原因とは?

骨隆起の明確な原因はまだ完全には解明されていませんが、以下のような要因が関係していると考えられています。

● 1. 強い噛みしめや食いしばり

歯ぎしりや強い咬合力が長期間加わると、骨が刺激を受けて発達することがあります。
これは、骨が刺激に反応して強くなる「生理的な防御反応」とも言えます。

● 2. 遺伝的要因

家族に骨隆起がある場合、自分にもできやすい傾向があります。
骨の発達しやすい体質が関係していると考えられています。

● 3. 入れ歯やマウスピースの刺激

合わない入れ歯やマウスピースが長期間同じ場所を刺激することで、骨が反応して隆起することがあります。

骨隆起の症状と見た目

骨隆起には自覚症状がほとんどありません。
多くの方が、舌で触って初めて「何か出っ張っている」と気づきます。

ただし、次のような症状が現れることがあります。

・入れ歯やマウスピースが当たると痛い

・歯ブラシが当たると出血や痛みがある

・舌の動きが制限される、違和感がある

・食事中に粘膜が傷ついて口内炎ができやすい

骨隆起の表面を覆う粘膜は薄いため、刺激で傷つくと炎症を起こすことがあります。

骨隆起は放置しても大丈夫?

骨隆起は良性の骨の変化であり、基本的には放置しても問題ありません。
がんや悪性腫瘍に変化する心配もほとんどありません。

しかし、以下のような場合は注意が必要です。

・れ歯やマウスピースが当たって痛い

・傷つきやすく、口内炎を繰り返す

・発音や舌の動きに影響している

・以前より大きくなってきている

このようなときは、歯科医院でレントゲン検査を受けて状態を確認することをおすすめします。

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骨隆起の治療法(手術が必要な場合)

症状がない場合は経過観察で問題ありませんが、痛みや機能障害があるときは外科的切除を行います。

骨隆起切除手術の流れ

・術前CT撮影

・局所麻酔をして粘膜を切開

・盛り上がった骨を砕いて削って平らに整える

・粘膜を縫合して終了

翌日に消毒を行い、1週間後に抜糸

手術時間は30〜60分程度で、日帰りで行うことが多いです。
術後は軽い腫れや痛みが出ることもありますが、数日〜1週間で落ち着きます。

また、食いしばりや歯ぎしりが原因の場合は、マウスピースの装着によって再発を防ぐこともあります。

骨隆起がある人の注意点とセルフケア

1. 歯磨きはやさしく

骨隆起の上は粘膜が薄く、傷つきやすいため、歯ブラシで優しく磨きましょう。

2. 入れ歯やマウスピースの違和感を放置しない

「少し当たる程度だから」と放置すると、粘膜が傷ついて炎症や潰瘍ができることがあります。
違和感があれば早めに調整を受けましょう。

 3. 食いしばり・歯ぎしりをコントロール

無意識の食いしばりが骨隆起を悪化させる原因になることがあります。
就寝時のマウスピース使用を使用することが有効です。

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骨隆起と似た症状に注意

骨隆起に似た「硬いしこり」ができる病変もあります。
例えば、骨腫瘍や骨膜炎、唾液腺の石などです。

以下のような症状がある場合は、骨隆起ではない可能性があります。

・急に大きくなってきた

・痛みや腫れを伴う

・片側だけにできている

このような場合は、早めに歯科医院や口腔外科を受診しましょう。

まとめ

骨隆起は良性だが、気になるときは早めに歯科へ

骨隆起は、あごの骨が刺激を受けて厚くなった良性の変化です。
痛みがなければ放置しても問題ありませんが、入れ歯やマウスピースが当たる場合や口内炎を繰り返す場合は、治療が必要になることもあります。

マークスデンタルクリニックでは、骨隆起でお悩みの患者さまが数多くご相談にいらっしゃいます。診断から治療、予防まで丁寧にサポートしています。
「このコブは大丈夫かな?」「入れ歯が当たって痛い」と感じたら、お気軽にご相談ください!